戦い方の探索者

ブログトップに目次ページがあります

反間の計 その1

 

●計の説明
敵に仲間割れを起こさせる。

(敵のスパイを利用する計、という解釈もある)

 

●計を立てた人

楊彪(ヨウヒョウ)

 

●計の対象

傕(リカク)、郭汜(カクシ)

 

 

献帝(ケンテイ)「李傕と郭汜はなんとかならない?」

 

楊彪「仲たがいさせましょう。
郭汜の妻は嫉妬深い性質です。その妻に、「あんたの夫は李の妻と関係を持っているよ~」と吹き込みますね」

 

吹き込まれた郭汜の妻は、郭汜が泊まり込んで帰ってこないことがあることから、疑いを抱いた。

 

ある日

郭汜「李に宴会に誘われたので、いってくるわ」

郭汜の妻(以下、妻)「あんた!李はあやしい。行かんほうがいいわ!むしろ行くな!!」
郭汜「はい」

 

その夜、李から宴会の食べ物が届けられた。
妻「毒入れたろ…あなた~、李が食べ物を届けにきましたよ~」
郭汜「はいはい。いただきま」
妻「待って!ちょっと犬にあげてみるわ…はい死んだ!!」
郭汜「李のやつ…まさか…」

 

その後
「よう郭汜!今日はオレの家で飲もうや!」
郭汜「いや、ちょっと…」
「君と僕の仲やないか!ええやろ!?」
郭汜「ふう…ほな、しゃあなしやで…」

 

郭汜、李の家で痛飲。家に帰って腹が痛くなる。
妻「これは毒のせいやで!」
郭汜「李め…もう許せんぞ!!」

 

こうして二人は仲たがい。
が、献帝が彼らの下から逃亡したあとに、「皇帝という権威を失うのはマズい」と仲直りする。
その後、献帝の命令でやってきた曹操と戦って敗れ、山賊になる。

 


楊彪は、二人を仲たがいさせた後に、曹操に来てもらって二人を討伐しようと考えていた。
最終的に、その通りになった。

 

人間の負の性質を利用した計。
それにしても、この妻、おそろしや…