戦い方の探索者

戦いの知恵を身につけ、自分の戦い方を築く。

【書評】 町の金型屋、世界へ (松本 芙未晃)

 

トヨタの下請けのまた下請けの金型屋だった会社が、下請けであることに当初から危機意識を持ち、製品の自社開発&営業を行う能力を身につけていき、日本にとどまらず世界に対しても製品を販売していく話。

 

一番の成功要因であると感じたのは、創業者2人の強い危機意識と不断の向上心。
技術力に基づく自社開発能力と、営業などの販売に関する能力は、すべてこの動機があったからこそ獲得できたと考えられます。
やはり組織はトップ次第。

 

その他に印象に残ったところは、
「人にも金にも余裕がないので、知恵をしぼって自社にあるモノだけで新しい製品(ニッチ狙い)を開発する」
というやり方です。
新しい儲かりそうな技術を身につけてから、それで収益増加につなげようとするのは小さい会社には資源的にツラい。なので、まずは自分が現在持っている技術で今できることを探すために知恵をしぼる、と。
自分にできることからする、という言葉はよく耳にする言葉ですが、そのことを実例のともなう高い説得力で再確認できました。

 

ただ、本の難点をあげると、開発した商品の説明をするところでは専門用語が若干多めで、その部分を読むのがちょっとしんどかったです。(私にとっては全然知らない工業機械の分野なので)

 

本書の副題とおり、下請け→自社開発、ということを意識する人にとっては、一つの事例として読んでも損のない本でしょう。

 

町の金型屋、世界へ ~脱・下請けのストーリー~

町の金型屋、世界へ ~脱・下請けのストーリー~