2023-09-07から1日間の記事一覧
「君主の権力を守る方法を知り、そして法律を実行する人物」の意見が採用されることで、君主の地位が保たれ、また、国を富ませ強くすることができる。 しかし、その意見は大臣や民衆の個人的な利益に反するので、君主による全面的な支援なしには実行できない…
「法律」と「臣下をまとめて君主の権力を守る方法」。 この2つは、君主の統治にとって、宝石のように価値のあるものである。 しかし、臣下や民衆にとっては災いとなる。 なので、この2つを提案する者は、君主の全面的なバックアップなしには生き残れず、評…
君主(というより人間)は、とある相手に対して抱いている感情によって、その相手からの意見の受け取り方が変わる。 そのため、君主を説得するときには、「自分がその君主に愛されているか憎まれているか」という感情を見極めなければならない。(そして、君主…
真実を知った(洞察した)あと、その情報の活用次第では、自分が著しい不利益をこうむることもある。 その情報を活用する先(君主だったり、隣りの金持ちだったり、利害が反する他国の人間だったり)と自分との関係と、起こりうる可能性について、よくよく慎重に…
自分を君主に売り込むために、手段を尽くす。売り込めたあとは、君主の個人的な味方となって、その恩愛を受ける。最終的に、謀略を献策しても君主に疑われず、君主と論争しても罰されない状態を獲得する。 その状態を獲得したのならば、これまでのように間接…
自分に対して権力を行使できる人間(君主)を説得できるようになる(君主に疑われずに、思ったことを言えるようになる)にはどうすればよいか。 それには、まず、君主に「個人的な味方」であると思われるようにすることである。 そしてそのためには、君主の欲望…
自分に対して権力を行使できる人間(君主)を説得するさい、「言及する対象(人物)」や「説得のやり方」について、気をつけるべき事例あれこれ。
自分に対して権力を行使できる人間(君主)を説得するさいに、自分の身が危険になる事例あれこれ。 相手の秘密に触れることや、相手と秘密を共有したあとに起こりうることなど、「秘密」にはよくよくご注意。
自分に対して権力を行使できる人間(ここでは君主)を説得するときには、相手の目的と自分の意見を合わせることが難しく、これが、よくよく理解しなければいけない点である。
政府は、賢人を登用して、その知恵によって長期的・大局的な公共の利益(長い目で見た民衆全体の利益)にかなう事業を行うものである。 民衆の知恵による、民衆の短期的・局所的利益にかなう主張を、聞き入れてはならない。
現在の実務に精通せず、「過去の人の功績にならえ」と、耳に大きく響くように過去をほめたたえるばかりの人。 そんな人の、実際の役には立たない言葉に、耳を傾けてはいけない。
昔の王の仁義の「よさ」を語っても、現代の政治における実際の効果は薄い。法律を明確に、賞罰を厳正にしたなら、現代の政治における実際の効果を得られる。(これが、「国家の(生まれつきの)性質」に従うこと、か)
君主は、少数の人々(世の中に偶然生まれている善人)しか動かせない「道徳」には頼ってはならず、多数の人々を必ず動かすことのできる「法律(賞罰)」を頼みとして国を統治するべきである。
乱暴者を制御できるのは、乱暴者より力のある者だけ。
「国の強さの基盤となる要素(ここでは農業や軍事)」への貢献は、民衆の義務として課されるがゆえに、その義務を果たさない民衆は国の害になることを君主は認識せよ。
人の見た目や言葉によっては、その能力は測れない。実際にその仕事をやらせてみて観察するのが、誰にでもわかる良い方法である。 そうして功績を出した(能力が証明された)者に地位や金銭を与えてはげまし、よりその役職の務めを果たすように促す。そして、能…
(専制君主的)国家の管理をする場合、自分のことだけを考えて私的な利益をはかる者を、君主が手厚くもてなすようなことがあってはならない。 国の基盤(農業や軍事など)を強化するという公共の利益に対し、民衆が命をかけて仕事ができるようにインセンティブを…
政府が富の再分配をするときには、民衆が仕事(ここでは国に必要な農業)に励んだり節約をするインセンティブ(やる気を引き出す刺激)を損なわないようにする。
君主は、愚か者や詐欺師による、統一されていない矛盾した学説や行動をすべて受け入れていては混乱する。 そんな状態では、統治法も混乱するだけである。(国を統治するための統治法は、統一された考えに貫かれている必要がある)
証拠もないのに断定するな。断定できないことを根拠にして議論するな。 それらをするのは愚か者や詐欺師である。気をつけろ。