君主をあやつる邪悪な臣下は、「君主や国のために尽くす人」に危害を加え、「君主や国に尽くす行為に反して悪事を行い、権力者である自分に利益を与える人」に恩恵を与える。
君主や国のために尽くすと身の安全を損ない、権力者の機嫌をとると身の安全が得られるのであれば、だれもが身の安全をはかって権力者の機嫌をとるようになる。
そのような状態になると、(権力者でない)臣下や役人は、君主や国のためにその能力を発揮できなくなる。
そうして君主は臣下と切り離されて孤立し、いずれ権力者によって殺され、その君主の座を奪われることになる。