酔(ゑ)へる世を さましもやらで 盃(さかづき)に
無明(むみょう)の酒を かさぬるは憂し
【意味】
酔っているような世の中を覚ましもせず、盃に迷いという酒を重ねるのはつらいことだ。
【解釈】
乱れた世の中にあって、その乱れを治められないのに、さらに自分の乱れ(迷い)を重ねてしまうのはつらいことだ。
あるいは……
乱れた世の中にあって、その乱れを治めることもできないで、飲酒をして現実逃避にふけるのは情けないことだ。
教訓的に読むなら、酒の害への戒めと読んだほうが具体的でわかりやすいか。