権力、ゲットだぜぇ~!
出世したい人の必読書。
とくに、現在学生であり、じきに就職する人(1からキャリアをつくっていく人)に超オススメ。
本の内容について言うと、ライバルを蹴落とす策(他者を下げるような方法)が書いてあるわけではなく、組織の内外において自分の力で自分の重要性を高めていく方法が、社会学の研究結果をもとに書いてある。
内容をいくつかあげると......
・ 多くの組織において、昇進するには、仕事の実力(実績)はさほど重要ではない。
それよりも上司との関係性が影響するので、その点にきちんと注意を払おう。
・権力を手にするための7つの資質がある。
それは、
意志の力(決意、エネルギー、集中)
スキル(自己省察、自信、共感力、闘争心)
の7つ。
これらを育成しよう。
※自己省察=自分の行動を内省すること。
※共感力=交渉力の基盤となる。
・地位と権力を得るには、5つの代償がともなう。
↓
監視される。
時間の自由を失う。
多大な時間とエネルギーをとられる(趣味や家族と過ごすことなど、他のことができなくなる)。
人を信じられなくなる(その地位や権力を狙われるため)。
権力は中毒になる。
これらの代償ついて、覚悟しよう。
・権力者が転落する原因がある。
↓
自信過剰になり、油断する。
軽率に人を信頼する。
自制心を失う。
燃え尽きる。
変化に取り残される。
獲得した権力を手放さないようにするには、これらの状態に陥らないよう、自分を管理し、常にしたたかに立ち回らなければならない。
などなど......
結局、人間が集まるところにおいて、権謀術数がなされることは避けられない。
また、組織において、政治的駆け引きや権力闘争が生じることも避けられない。
そして、だれもがそういった「理想的ではない事実」の中に置かれることになる。
そんな事実の中において、自分の成し遂げたい事を成し遂げるには、現実的な対処法(ここでは、組織内での権力発揮法)をきちんと身につけたほうが、経済的にも精神的にもプラスになるよね、というお話。
※とはいえ、書かれていることの中には若干眉をひそめるようなやり方もあるので、書いてあることを実際に行うには、よく状況を見極めたほうがいいと思いまっす。
(上司が徳操の高い人格者なのに、そんな眉をひそめるようなやり方をすれば、まず間違いなく見放されるんじゃない、的な)
ともあれ、出世したい人や学生でなくとも、組織で生きる人であれば一度は目を通しておいて損はない本だと思います。