顧客は、「価格が高く、価格の幅が大きく、選択肢が多い商品(自動車やコンピューター)」に対して、少しでも安い価格で手に入れようとする。
そのため、いつか価格は引き下げられ、利益は失われていく。
そうした価格の高い商品が一旦購入されると、その商品を使うための必需品(価格は商品よりはるかに安い)の市場が生まれる。
それらの必需品は、価格が安いので、高い商品ほど顧客は価格に敏感にならない。また、購買頻度も多い。
そこに大きな利益が生まれる。
元の価格の高い商品を売るメーカーは、こういった必需品によって販売後の利益を得られるように、新しい事業を展開することが望ましい。
(※しかし、以下のような理由から、そのような新しい事業組織やシステムはつくられないことが多い。
・必需品のビジネスが、スキル、人材、システム、データベースが異なるビジネスモデルであるため
・そういった必需品のビジネスは、心理的な満足感、華々しさ、知名度が見劣りするビジネスであるため
・メーカーの構成員の中で、利益の増減に応じて報酬が決まる人が少なく、(販売後の)利益への関心が低いため)
くわしくは……
p212
【事例】自動車と自動車保険など