戦い方の探索者

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マス・カスタマイゼーション

 

「マスプロダクション(大量生産)」と「カスタマイゼーション(顧客ごとに生産)」を合わせた言葉。

 

大量生産の効率を維持しつつ、顧客個人ごとのニーズに合わせて商品をつくって売る。

 

インターネットが発達する以前は、商品を個人のニーズに合わせてつくる(カスタマイズ)には、コストも時間もかかって非効率なので、特殊な小規模企業にしかできなかった。
(大金持ち相手に特注品をつくる企業など)

 

しかし、インターネットの発達によって、低コストでカスタマイズできるようになった。
主な理由は以下の二つ。

 

・一つ目
インターネット上に構築されたデザインツールを使うことで、消費者が自分の欲しいデザインを、自分で作成して注文できるようになった。

 

そのため、消費者がこれまでカスタマイズ商品を注文するさいに必要だった専門家(デザイナー等)が必要なくなり、低コストでデザインをできるようになった。

 

・二つ目
インターネットのおかげで、生産者と消費者が、実店舗を通さずに直接やりとりできるようになった。

 

商品を消費者へ直接販売することによって、小売店のマージン(利ざや)が無くなり、低コストで提供できるようになった。

 

※カスタマイズ商品の製造コストは、デザインツールなどのおかげで低くなったが、それでも大量生産品よりは高くなる。
そのため、直接販売することでコストを下げ、大量生産品の小売価格と同程度にする。

 

 

【顧客に提供される価値】
顧客は、大金を払うことなく、他者とは違うオリジナルなもの(自分に合ったもの)を得られる。

 

【企業がお金を得る手段】
消費者は、カスタマイズ商品には割り増し価格を払ってもいいと思っている。
しかし、マス・カスタマイゼーション企業として業績を上げたいなら、大量生産品と同じ価格を目指す。

 

【企業にもたらされる効果】
・大量生産品を売る競合企業と差別化できる。

 

・顧客は、自分に合った商品を手に入れることができるので、顧客満足度が高まる。
そのため、顧客との親密な関係を構築できる。(顧客ロイヤリティが高まる)

 

 

くわしくは……

マス・カスタマイゼーションの専門書

 

p114

【事例】adidas、フクル

 

p273(Mass Customisation)

【事例】デル社、リーバイス社