なんらかの価値(製品やサービス)を、「貧困層」と「富裕層」の両方へ提供する。
貧困層へは、低価格(あるいは無料)で提供する。
富裕層へは、高価格で売る。
貧困層へ価値を提供する費用は、富裕層からの売り上げによってまかなわれる。
こうして、ふつうは貧困層には手が届かない価値が、貧困層にも提供されるようになる。
【顧客に提供される価値】
・貧困層は、ふだんは手が届かない価値(製品やサービス)を買うことができる。
(貧困層への支援となる)
・富裕層は、価値を得ることに加えて、良心が満たされる。
【企業がお金を得る手段】
貧困層からは低価格、富裕層からは高価格。
(利益の大半は、富裕層から得られる)
【企業にもたらされる効果】
・貧困層に価値を低価格で提供しても、直接の利益は生まない。
しかし、貧困層は数が多く、多数の顧客を集めることができる。
そのため、規模の経済による効率化により、顧客一人あたりの提供コストを下げることができる。
・また、多数の顧客に価値を提供することで、多くの経験を積むことができ、価値を提供する技術のレベルが上がる。
・将来の顧客となりうる現在の貧困層(低所得者層)と、強く長期的な関係を築くことができる。
・貧困層への支援は、企業にとってはロビンフッド(伝説上の義賊)のような価値観の実践になり、企業イメージを強化できる。
くわしくは……
p341(Robin Hood)
【事例】アラビンド眼科病院、トムズシューズ社
言及あり